理学療法は、病気・外傷・寝たきりなどによって身体機能が低下した人々に対し、身体機能の回復・維持をはかる医療です。
実際には、各個人の状態を調べて全体像(身体機能・心理面・リスクなど)を把握し、目標・治療方法を設定して治療を行います。
この治療は総合病院やリハビリテーション専門病院を中心に、専門の理学療法士(PT)によって、行われています。また家族への指導(住宅改修への助言・デイケア・訪問理学療法など) も行います。近年は、スポーツ医学や予防医学の分野でもその必要性が認識され、数多くの理学療法士が活躍しています。加えて、今後は地域リハビリテーション分野へも活躍の舞台が広がっています。
本学科では、幅広い分野での活躍が期待される理学療法士を養成します。本校を卒業と同時に理学療法士国家試験の受験資格が与えられます。
○理学療法士国家試験受験資格
○障害者初級スポーツ指導者資格
○高度専門士
平成17年度卒業生より高度専門士の称号が与えられます。
近年、職業の現場で求められる知識・技術等の一層の高度化や、より付加価値の高い人材育成の必要性を背景に、 高度専門士が登場しました。
これは修業年限が4年以上であること、修業年限の期間を通じた体系的な教育課程の編成がされていること、 修了に必要な総授業時数が3,400時間以上を条件に認められるものです。これにより、大学院への入学資格が認められます。
浜松大学准教授 介護支援専門員 |
ミルトン・メイヤロフの著書『ケアの本質』の序文に「他人をケアすることは、最も深い意味で、
その人が成長すること、自己実現することを助けることである。」としています。
果たして理学療法士が日常おこなっている行為(治療)は、「ケア」なのだろうかと考えさせる言葉です。 理学療法士の対象者は障害を抱えた様々な方たちであることはいうまでもありません。病院や施設に入ると患者、 利用者さんとして扱われる(認識される)が、数日、数ヶ月前は自宅、コミュニティや会社で生活され役割を果たしていた、 また役割を果たさなければならない方たちです。このようなお方たちの生活(人生)に少なからず理学療法士がおこなっている行為(治療) は、影響を及ぼしているのです。まさしく対象者の方たちの自己実現ができるかどうかわれわれの腕にかかっているのです。 これからの理学療法士として備えなければならないことは、いかに「対象者の生活を意識(イメージ)してケアを創造、実施していく能力」 ではないでしょうか。そのために必要なゆたかな人間性とのびのびとした感性を常葉学園のキャンパスで養っていただきたいと思います。 |
理学療法学科 学科長 理学療法士 小林 聖 |
1人の障害を持った患者様がいます。その障害を乗り越えていくのは患者様本人であることは言うまでもありません。しかし、それを乗り越えていくためのノウハウは当然のことながら患者様は知りません。それに加え、その原因となる病気とも戦っていくことを考えると、患者様本人とその家族の不安は増すばかりです。理学療法士においては、その気持ちを理解し「何とかしてあげたい。」という熱い気持ちと、学んだ知識との両輪がうまく回ることで患者様への理学療法が成果をもたらし、その理学療法士も成長できます。 本校では、そのような理学療法士を目指したいという学生が集まってきています。皆様もそんな環境に身を置いてみてはいかがでしょう。 |